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本当のお金の話④ なぜ日本が財政破綻しないのか

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前回、経済成長させるには「財政出動しろ(政府が金を使え)!」と言いました。
でも「財源がないのでは…日本は借金大国だし…」って思いますよね。

ところが「財源を気にする必要がない」と言いました。
いやいや「そんなわけないやん」と、「もしそうなら税金なんかいらんやん」と思いますよね。

 

答えを言ってしまうと、「税金は財源ではない」かつ「税金は絶対に必要不可欠」ということです。
どうでしょうか、意味不明ですよね?


というわけで「真の税金」の話の前にどうしても前提の話が必要です。

「日本は財政破綻しない」という話です。

 

出来るだけわかりやすくお伝えしたいと思います。

【前回まで】
本当のお金の話① 仮想通貨の根本的な勘違い 
本当のお金の話② 経済成長により目減りするお金
本当のお金の話③ デフレーションにより20万人が余計に死んだ

 

目次

 

財政破綻しない4条件


ニュースなどで世界最大の借金大国!国民一人当たり900万円の借金!などと聞くかもしれませんが、残念ながら?日本は財政破綻しません。

最近ちょっとはこの事実が世に広がってきましたかね?
10年前ならこんなことをいうと頭おかしいと思われたもんです。
ずっと破綻する!!と言い続けてきた経済学者や嘘付きもほんの少しづつ論調を変え始めてきたようです。


なぜ破綻しないのかというと日本は以下の条件を満たしているからです。

 

①自国通貨発行権がある
②自国通貨建て国債のみを借り入れている
③変動為替相場制である
④供給能力が十分にある 

 

これを満たしていると財政破綻はしません。したくても出来ません。
理論上不可能です。財政破綻した国の事例もありません。
借金がいくらあるとか関係ありません。破綻することはありません。

逆に言うと、自国通貨建て国債ではなく外貨建て国債を借り入れてると破綻し得ます。(ギリシャ)
変動為替ではなく固定為替相場でも破綻し得ます。(ロシア)
供給能力が無くても破綻し得ます。(ジンバブエ)


細かい説明はさておき、自国通貨建て国債であれば基本的に破綻しません。
自分から自分に借金をしていても破綻しないのと同じことです。
また単純にいくらでも「お金」を生み出すことが出来るのが「通貨発行権」ですから、お金が足りなくて破綻することはないわけです。

ただし前にもいったように通貨の発行限界は「信用度」つまり「供給能力」によります。
いくら自分の借金だけでお金をに生み出そうとも、なんにも生産をしていない国であればどうでしょうか。
そうなるとまず国内に食料がありません。ということは外国から絶対に食料を調達しないといけません。
さてその外国はそんな国の通貨を受け取って食料を売ってくれるでしょうか?
売ってくれません。通貨の信用がないからです。
だからそのような国は自国通貨に頼れないので、結局のような外貨頼る必要があります。
それなら外国も、まぁならいいよってことで、食料を売ってくれます。
でもその国はいずれ借りてきたを返済しなくてはいけません。
もし返せなくなるとゲームオーバーです。財政破綻です。
ということで供給能力が足りないと財政破綻する可能性があります。

 

固定相場なら財政破綻するというのは、少し説明がややこしいので簡単に。
飛ばしても構いません。
前に、「商品」(例えば仮想通貨やGOLD)は真の「通貨」になり得ないという話をしました。
固定相場というのは、実は「通貨」「商品」にしてしまいます。

どういうことか。
金本位制では、常にその通貨がGOLDと変換出来ることが保証されていました。
固定相場では、常にその通貨が$などと同レートで変換出来ることが保証されているのです。
つまりこれは実質兌換通貨です。現在ののような不換通貨ではありません。
固定相場制と金本位制は実質同じ状態になるのです。
その国の「通貨」は、「商品」と同じ属性に成り下がってしまうのです。
(実際、経済のトリレンマにより金融政策か資本移動の自由が奪われます)

商品の場合、そもそも発行が出来ませんから、いずれお金を返せなくなります。
そして財政破綻する可能性があります。

ともかくお金が発行できるから財政破綻しない。
自分から自分に貸してる借金では破綻しない。
供給能力が大事で、それがあればお金の価値が維持される。
変動為替相場制なら、不換通貨なので大丈夫。

ということで日本は財政破綻はしないわけです。
アメリカも大丈夫ですね。
ユーロ加盟国はダメです。条件を満たしていません。破綻する可能性はあります。
イギリスは大丈夫です。
ロシアは供給力にやや不安あり。
中国は微妙ですね。供給力は全く問題有りませんが、為替的、政治的に少し特殊です。

 

財政破綻に借金の額の大きさは関係ない


それでも日本は借金大国だからいつか財政破綻するのでは?とまだ思うかもしれません。

長年、財政破綻する財政破綻すると言われ続けてきました。
でも破綻してません。なぜでしょうか?

もちろん先程の条件にあてはまるからですが、条件に書いていないこと、つまり借金の額の大きさは実は関係ないのです。

なぜなら150年前と比べて、3000万倍以上に借金が膨らんでいます。でも破綻していませんよね。
てことは、今1000兆円の借金が150年後に300該円!?に膨らんでいるかもしれません。
それでもやっぱり金額は財政破綻とは関係ありません。
まぁ桁が気になるならどっかでまた単位を変えてやってもいいですね。1億円=1風とか。

お金とは貸し借りの記録だと、前にお伝えました。
借金が増えるということは、逆に資産も増えています。
国が300該円負債があるなら、民間に300該円の資産が溜まってます。
それだけの話しです。喜ばしい話ですね。

ちなみにわかりやすくするために国の借金と言ってますが、正しくは政府の負債です。
本当の意味での国対国のお金の貸し借り関係でいくと、日本は世界一の対外純資産国です。
つまり借金大国どころか実は世界一の金持ち国家です。
まるで印象が変わってきますね。

・日本は財政破綻しない。(出来ない)

・財政破綻しない条件を満たしているから。

・政府の負債金額の大きさは関係ない。

・ちなみに日本は世界一の金持ち国家。

 

では仮に日本を財政破綻させるにはどうすればいいでしょうか?

・まずとりあえず円を全部捨燃やしましょう。
・そして外貨建て国債を大量に借りましょう。
・国内の工場を全部潰しましょう。

そしたら財政破綻するかもですね。
ていうか戦後はまさにそんな感じでしたが、見事に復興しましたね。
先人たちは本当に偉大です。

 

インフレ率にのみ注目する


財政を考えるには、借金の金額は関係ない。
では一体を何を根拠に、何を指標に、財政を考えればいいのでしょうか。

それは「インフレ率」です。まぁ「金利」といってもいいかもしれません。

インフレすること。つまり経済成長することは大事です。
デフレだと人がたくさん死にますから。

ただ急にインフレしすぎてもいけないわけです。
供給能力が足りなくなってしまいます。
通貨の価値が暴落すると、それこそ財政破綻しちゃいます。

財政破綻するとどうなるのかっていうと、まぁ別に何も起こらないんですけど。
ただ社会が混迷しますので、やっぱり人が死ぬかもしれません。
それは避けたいですね。


財政政策について、判断指針の答えはシンプルです。
インフレ率がマイナスなら、つまりデフレなら「財政出動」「金融緩和」をして需要を創出する。
インフレ率が行き過ぎたなら、「緊縮財政引」「金融引締」をして需要を削減する。
ただし「金融緩和」は効かない状況もあるので注意です。(今の日本)


たったそれだけの話です。
狙いのインフレ率の数字(インフレターゲット)は国それぞれかもしれませんが、+2~4%の間くらいでコントロールすればいいんじゃないでしょうか。

・インフレ率をみて財政政策や金融政策をすればいい

 

 政府は赤字が正常状態


よくやりがちで絶対にやってはいけないこと。それは国の財政を家計企業に例えることです。
我々の感覚からすると普通は「収入」「支出」があって、「収入」よりも「支出」を減らしたい。
と思います。つまり黒字にしたい。

それは家計企業であれば、それで正しい。
ところが、誰かの「収入」は絶対に誰かの「支出」です。
世の中の全てが「収入」>「支出」になることは不可能です。
質量保存の法則並みに当たり前の話です。

なので、もし政府が「税金収入」>「財政支出」つまり黒字になっていたとするなら、100%民間あるいは海外収支が赤字になります。

なので政府は是非とも「税金収入」<「財政支出」の赤字でいてもらいましょう。
そもそも政府の目的は「国家の繁栄」です。
政府が黒字になって、別に民間を赤字にすることが目的ではありません。


なぜか政府が黒幕で、常に国民を虐げるような風刺イメージがありますが、そんなことをしたって政府に何のメリットもありません。
まぁ一部で、いわゆる悪徳利権でおいしい思いをしている人がいるのかもしれませんが、それだけをもって政府を批判するのはあまりに木を見て森を見ずです。

そして「民間企業」の目的は「利益追求」です。
なので、政府と目的が全くもって異なります。
世の中には必要だけれども、お金にならないビジネスがあります。
例えば、田舎の道路、橋設置、配電、郵便、輸送、インフラ整備などです。
民間企業には無理です。絶対赤字になりますから。

確かに、競争に洗練された民間企業と比べて、政府運営は非効率かもしれません。
だけど民間企業は儲からなければ、事業を撤退します。
企業目的が儲けることなので。
一方政府は儲からなくても、公共事業を継続出来ます。
儲けることが目的がないからです。
だから政府は赤字でいいんです。それが正常な状態なわけです。

ぎぎぎ、といっても政府は、我々の血税を無駄に使っているじゃないか!!

 

前提をお伝えした上で、ようやく「税金」の話に入れます。

別にもったいぶってるわけじゃありません…。
もったいぶったところで、「税金」の役割なんてそこまで興味ないですよね。

でも知ることで世界が変わって見えてくることもあります。
そして今まさに世界の経済感が大転換を起こそうとしています。

その波に乗り遅れたら「投資家」としてはディスアドバンテージですよ!

 

続く