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投資で資産を増やすためには、長期で3Rを狙うべきことを述べました。
(↓こちらを先に読んだ方がわかりやすいと思います)
その内のユニークリスクプレミアムを狙う方法について話します。
つまり経済成長や通貨のインフレではなく、まさに個別株のキャピタルゲインを狙う方法です。
例えば100万円で買った株を300万円で売るといった行為です。
長期投資の心構え
ニアストロング型の現実世界においては、ほぼ全てを今の株価に織り込んでいます。
ですので個別の株価が上がるかどうかはまさに神のみぞ知るということです。
ただ唯一上がる要素があるとすれば、その企業が市場の期待よりも良い意味で裏切ってくれるかどうか、だけです。その企業を誰よりも信じられるかどうかが重要になります。
よく“銘柄に惚れるな”や“損切りが大事”などと言いますが、そんな上っ面の話ではありません。
そんなものはただ単にその時その時の“感情”に振り回されているだけです。
むしろマーケット全体が大きく下がった時こそ買い増すチャンスと考えましょう。
第一にその決断をした自分自身を信じなくてはいけません。
俺は絶対に間違っていない と思え! という意味では決してありません。
人は間違うことがあります。先は真っ暗で何も見えないし誰にもわかりません。
むしろ間違いだらけです。
その上でなぜ自分がそう決断したのか、その根拠を明確にしてその決断を信じてみるということです。
3年~10年保有したあげくに株価がどうなろうとも、それは自分の責任です。
企業のせいでも誰のせいでもありません。決断するとはそういうことです。
自分の信念を貫き通した結果、その企業に投じた資金が1/3とか0になってしまった。
だから何なのでしょう。別にいいじゃないですか。
企業と自分をここまでよくやったと褒めてあげ、気を取り直して次にいきましょう。
ただし、その根拠を覆すような出来事が起こった場合は話が全く別です。
(例えば不祥事、買収、大幅な方針転換、世の中の変革など)
その時に未練は不要です。いくら得してようが損してようがすぐに全て売り払いましょう。
また2つだけ忠告しますと、長期投資での信用買いはダメです。現物のみにしてください。
また全財産一点集中は絶対にいけません。1/4出来れば1/5以下に抑えてください。
銘柄選びの手順
以下の4ステップの手順で進めていきます。
ステップ1.新高値の確認
何千社の企業から、『よさげ』なところを闇雲に探すのはさすがに厳しいです。
良い会社の株価は新高値を付けていることが多いです。
まず新高値から有望株を絞りましょう。株探サイト などから確認出来ます。
ステップ2.業績の確認
まず重要項目の営業CFを確認します。詳しくはこちら↓
私はその後に 売上・利益推移、PER、PBR、ROE、時価総額、労働生産性、社員平均年齢・給料、自己資本比率、などをチェックしています。
ステップ3.事業内容の確認
これは非常に難しいですが、見分ける指針としては以下です。
・流行りのキーワードは出来るだけ避ける
・競争の激しいコモディティ産業は避ける
・超大企業は避ける
流行りの産業だとどうしても実力よりかなり割高な状態になりがちです。
国策系は◎です。
超大企業はそもそもキャピタルゲインを狙うターゲットなのかと考えると微妙です。
ステップ4.経営者の確認
その企業に投資するべきか否かは最終的にここに全てが掛っています。
投資家によっては、事業内容や財務など全て無視して“社長”だけを見ている人もいます。
従業員の能力、事業の目新しさ、労働生産性、頭の良さ、センスの良さなどの人間の能力に2倍も差異はないでしょう。
なのになぜ全く成長出来ない企業と100倍に成長する企業が生まれるのでしょうか。
もちろん運やタイミングの要素も大きいと思いますが、不確定要素を除けばやはり経営者の差です。
能力の差というより、学習の姿勢、行動力、傾聴力だと思います。
そして確固たる“戦略”を貫く意思の強さです。
対面して会話するでもなしに、なかなかネットだけで調べるのは難しいとは思います。
ですが、決算資料や経営ビジョンなどにその姿勢を少し垣間見ることは出来ます。
当然、上場企業の経営者ですからみなさん立派な経歴、知識や実績をお持ちです。
一般人の私なんかに天地がひっくり返っても言われたくないでしょう。
ですがあえて言います。多くの企業の経営方針はゴミばかりです。
当り障りのないフレーズ、流行りにのっただけの横文字、希望だけの売上推移、何がしたいのかよくわからない多数の戦略、何かにつけグローバル、構造改革、こんなのばっかりです。
顧客サービスの徹底化やトータルソリューションといった言葉はどうでもいいです。
『息をします!』と言っているに等しい。どうやってそれを実現するかが100倍重要です。
経営戦略の原点である“武器”を装備し忘れた企業に投資するのはやめましょう。
以上、4つのステップにそって投資先を選んでいきましょう!
そんな厳しい条件だと全然見つからないですか?
1年に何個か見つかればいい方じゃないでしょうか。それでいて失敗する可能性も多いにある。
そんなもんですよ…