本当にインデックス投資だけで大丈夫なの?
全然資産が増えないんだけど…。
今は市場の調子が良いだけでは…?
ということでインデックス投資のデメリット面も抑えておきましょう。
目次
インデックス投資だけだと物足りない件
実績上かつ理論上はインデックス投資が良さそうであることは理解してもらえたかと思います。(↓前半記事)
ところがインデックスだけではダメだという説があります。
ただし大半は嘘です。
“インデックスはダメだ説”の論者をまず見て下さい。○○証券、投資アドバイザーとかばっかりでしょ。
アクティブ投資が実績データによってフルボッコにされていますので必死に体制を整えようとしているだけです。
なんとかして素人に投資信託させないと仕事にならないわけですから。
だけどインデックス投資だけでは物足りない別の4つの理由があります。
個人で最効率のポートフォリオを組むのが大変なので、インデックス銘柄のようにそれをパッケージングしてくれれば非常に便利な投資先ではあります。
つまりファンド等が構成したお得パック「商品」ですので当然のことながら手数料が引かれます。
もちろん指標を平均化、順位化した機械的なポートフォリオなので、手数料はアクティブ商品と比べると安いです。
ですが、数字だけをみた機械的なポートフォリオなので、世界不況や為替の影響などで頻繁にポートフォリオが変わること(人間から見たら無駄なようなこと)も起こります。
この時に発生するウェイト調整の手数料などは全てインデックス商品の保有者が間接的に負担することになります。
また参照としている株価のデータは、そもそも人間や市場が勝手に決めた指標であって、神が決めたものではありません。
そして100%全ての投資家がインデックス商品に投資するということは有り得ません。
※選手が一人もいないサッカーの試合を見ているようなものです。
ただ今後、インデックス投資の割合が全体の投資の中で増加していくということは考えられます。(大量の一般投資家が参入し始めているため)
極端なケースで考えれば、世の中の70億人がインデックス投資をしており、普通の投資をしている人がたった10人だったとします。
そうするとこの10人が取引する値動きの中で、インデックスが大きく左右されることになります。
そして振れ幅が大きくなるだけでなく、その度にとんでもない金額のインデックスポートフォリオを見直さなくてはいけません。
その手数料はもちろんインデックス投資家の負担です。
そこまで極端じゃなくてもインデックス投資の割合が増えるということはどういうことかを頭にいれておくべきでしょう。
前に述べた現代ポートフォリオ理論では、なかなか市場の実態を表せていない部分もあります。
例えば経済学でよくある経済人の存在、つまり全ての投資家は完全に合理化された行動をとる。
あるいは確率通り正規分布になる。といった単純化された前提をモデルに考案されています。
しかし実際の経済は不安定で予測不可能です。また合理性から離れ感情にも大きく左右されます。
つまり理論だけでは想定出来ないことが起こります。
想定出来るならリーマンショックを機関投資家は回避できたでしょう。
とはいえ、ある程度過去の実績がある投資法には間違いありませんので、よく機関投資家にも活用されています。
保険会社の変動保険などの投資法にしても、インデックスと債券の投資の割り振りはよく見られますし、それなりの成果も出ています。
あくまで実績上、最もリターンが得られるであろう投資方法でありますが、安全が保証された投資方法ではありません。
日本の場合、債券のリターンが低すぎるのでほぼ現金で持っているのと変わりません。
つまり現代ポートフォリオ最効率の図でいくとこうなります。
(くわしくは前半記事)
ですので赤線上の中でもかなり左よりのディフェンシブな体制になってしまいます。
①~④の番号を振っていますが、これは現金と日本ETFとの保有比率を表しています。
0 の位置: 100%現金
①の位置: 75%現金 25%インデックス
②の位置: 50%現金 50%インデックス
③の位置: 25%現金 75%インデックス
④の位置: 100%インデックス
④より上の位置: 100%超 インデックス
(株の信用取引と債権の空売りを意味します)
最適なインデックス投資法はローリスクローリターンだったのか…
ならば稼ぐには極力④の位置に近付けるしかない。
あるいは④を超えて…と思われるかもしれません。
しかし、市場リスクをあまり舐めてはいけません。
インデックスなら比較的安全だから、といって全額を投資してはいけません。
投じた2000万円がわずか1年で1000万円になってしまうことも平気であります。
なぜならインデックスの仕組み上、落ち目の銘柄は切り捨てられ、勢いのある銘柄が組み入れられているからです。
つまり割安の銘柄は切り捨てられ、割高の銘柄を組み入れているともいえます。
ですので基本的には割高の銘柄が多く、市場の下落リスクに大きく連動するのです。
投資するなら現金比率多め、投資するなら分割購入が基本です。
少しの貯金を残して、あとは全額をインデックス投資して、配当も全部インデックス再投資して資産家だ!
というのはおそらく投資経験のない初心者の意気込みに過ぎません。
いや本当にそれを実現できるパワー、資産が暴落して数千万円凹んでも全く動じない胆力があるなら、あるいは成功するでしょう。
そんなことが投資経験の乏しい年収せいぜい数百万円の我々に出来るのか?が問題なのです。
もちろん業者に任せて強制的に積み立て式にすることも可能です。
しかしそれはあまりに手数料と解約制約が大きすぎます。
確かに長期間インデックス投資をすると資産を形成出来ると思います。
マーケットの成長を貨幣に変換しているわけですから、世の中の発展とともに資産も増加する。
ある意味、自然の摂理です。
ですが、我々には寿命があります。30歳から投資をはじめて、利益をひたすら再投資し続ける。
死ぬ間際になって最初の1000万円が6000万円ほどになっていたとして果たしてどうなんでしょうか。
月収7万円の不動産投資とそんなに変わりません。
元手が100万円ならたかが600万円です。
もはや誤差です。
順調に増えていればまだしも、最初の3年で運悪く1000万円が500万円になってしまうこともあります。
その500万円を1000万円に戻すのに一体何年掛ければいいのでしょう。(20年?)
もちろん積み重ねが大事です。世代を超えてやればほぼ間違いなく億万長者になるでしょう。
誰もやりたがないことをやり抜くことが重要です。それはわかっている。
だけどちょっと金額のしょぼさにガクゼンとしませんか?
そうなんです。
インデックス投資は実は『機関投資家』『既にビジネスで成功している人』『元々資産がある』人たちに有効な投資法なのです。
既に2億円ほど持っているのであれば、死ぬ間際には10億円ほどになっています。
それなら配当金も含め悠々自適に気ままな生活を送れるでしょう。
(もちろんお金だけが幸せではないですが)
結局どうすればいいのか?
ということは、やっぱり一発逆転の投機(ギャンブル)がいい! というわけではなく。
(当サイトでは投機は一切禁止です。趣味ではOK!)
まず日本ETFより、様々な理由で勝るインデックスがあります。
みなさん御存じ、米国インデックスのS&P500です。
これなら過去30年で指数が10倍に増え続けているという実績があります。
長期積立ならやはりS&P500が魅力的です。
一昔前と比べてネット証券で(比較的)簡単に買えます。
ただし、外国品なので為替リスクと売買手数料には注意しましょう。
(円建て買いをするといきなりけっこう損しますよ)
米国投資は既にされている人も多いでしょう。
あとは、やはりキャピタルゲインを狙うしかありません。
その狙い方についてはこちらを参照。
莫大なリターンを生む銘柄選びの4ステップ - とある投資のインデックス
自身の生活スタイルに合わせた、庶民式の投資法を確立しなくてはいけません。
お金のある人や経営者が成功するだけの確実な投資術ではなく、それなりにリスクもあるが、最悪でも破綻はしない一般人向け投資術を開発する必要があるのです。
自分で開発した投資術なら手数料はかかりません(笑)
色々勉強して、自分の資産や仕事スタイルとマッチさせた方法を探求していきましょう!